TICAD市民社会フォーラムは、「日本の対アフリカ政策がアフリカの人々に一層役立つものとなることを目指し、アフリカの草の根の声を日本に届ける」ことを設立目的としています。そして、次のような活動を行っています。
① 日本のアフリカ政策を評価する「市民白書」の作成
② 「アフリカ・アラート通信」発行
③ アフリカでのパートナーシップ・セミナー開催
④ 広報活動
⑤ 日本政府や国際社会に対するアドボカシー活動
⑥ アフリカ・アジアの市民社会をつなぐネットワーク作り
以下に、主要活動の第一に挙げた「日本のアフリカ政策に関する市民白書」の概要を紹介します。
~ 白書WGの活動概要 ~
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白書の特徴は?そして、白書作成の目的は?
TICAD市民社会フォーラムが作成する白書は、日本の対アフリカ政策と援助実践についての評価と改善のための提言を定期的に世界に向けて発表するものです。具体的な評価対象は、アフリカ政策全体、アフリカ援助全体、各国別では二国間の政策、援助政策に加え、代表的なプログラム・プロジェクトです。
政策や援助に対する評価は既に多く実施されています。それらと比べて、この白書の大きな特徴は二つあります。
第一にアフリカ人主体の評価を目指していることです。評価は、アフリカのNGOや研究者が主体的に行います。
第二の特徴は、評価基準を貧困者・弱者の利益に絞ることです。
こうして白書では、既存の評価とは異なり、アフリカの貧困者や弱者が成長や発展の犠牲にならないよう監視します。
以上のように、TICAD市民社会フォーラムによる白書作成は、日本の対アフリカ政策全体について、アフリカ・アジアの市民社会と協働して、アフリカ、アジア、そして日本市民の目から評価を行い、教訓や提言を示して、対アフリカ政策の改善に貢献し、「日本のODAをはじめとする様々なリソースをより有効に使ってアフリカの普通の人々の生活を良くしていけるように手伝う」ことを目的としています。
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具体的には、誰がどのようにして白書を作るのか?
白書作成は、現在は、TICAD市民社会フォーラムの白書ワーキング・グループ(WG)が中心になって構成案、スケジュール等を確定するために毎月1回程度の会合を開くとともに、Web上の掲示板での討論を行うことで準備作業が進められています。白書WGには、大学研究者、援助機関担当者、NGOメンバー、開発コンサルタントなど、アフリカの開発に関心を持つ様々な分野の専門家が参加しています。
この白書の特徴の一つに、「アフリカ人主体の評価を目指している」ことを掲げました。これは、アフリカ側の市民社会の声を通して日本の対アフリカ評価を行うためです。白書WGでは、アフリカから対象国を2,3カ国選び、これら対象国からNGOを選んで、彼らに実際の評価のためのデータ収集・分析と白書作成を依頼する予定です。
白書WGでは、日本の対アフリカ政策の概要と、対象国に対する日本の政策や援助実績に関するデータを取り纏めて、これら対象国のNGOに送付します。依頼された対象国のNGOは、そのデータに基づいて評価を行うと共に、対象国内で日本が実施した代表的な援助プログラムやプロジェクトへの評価を行います。彼らは対象国の市民社会を代表し、日本の同国への外交政策、援助政策に対する市民の声、要望などを質問票調査やワークショップなどを通じて汲み上げ、分析し、そして白書を通して伝えることが期待されています。
以上のように、日本側の白書WGと対象国NGOが協働して調査活動を行い、提言を取り纏めて、白書を完成します。
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白書の読者層は?
白書では、日本の対アフリカ政策をアフリカ・アジアの市民の視点から行い、日本の対アフリカ政策の改善に貢献していくことを目的しているので、ターゲットとしては、アフリカ諸国と日本の政府・NGO、研究者、開発関係者、在京大使館、議員、他ドナー及び国際機関、メディア等が挙げられます。
さらに、援助関係者に限らず、日本の市民社会の、アフリカ政策への関心を喚起し、理解を深めることも重視します。それによって、アフリカと日本双方市民社会の交流を深め、世論の力によって日本の対アフリカ政策をよりよいものに改善していかなければならないからです。このため、学生、市民社会(特に労組、宗教界、生協などの市民社会組織)、民間企業なども重要なターゲットと考えています。
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市民白書の内容と刊行予定は?
TICAD市民社会フォーラムでは、2005年に市民白書の第1号を発行し、以後、TICAD Ⅳが実施される2008年まで毎年1冊を刊行することを計画しています。年刊白書のそれぞれにテーマを設定する予定です。
第1号では「貧困・不平等」をテーマとする予定で、今のところ、「民主化」、「教育・人材育成」、「平和構築」、「環境」、「保健・衛生」、「グッド・ガバナンス」などが今後の候補テーマとして挙がっています。
年刊の市民白書に加えて、適宜、不定期にオケージョナル・ペーパーを発行することも予定しております。
「貧困・不平等」をテーマとする第1号の白書の目次案は、まだ検討中ではありますが、①日本とアフリカの係わり、②貧困・不平等改善に関連した日本の対アフリカ政策の実績、③日本の対アフリカ支援政策の実績、④日本の対アフリカ政策に対する評価、⑤対象国NGOによる日本の政策に対する評価、⑥提言、を主要コンポーネントとすることを予定しています。
白書においては、この6つのコンポーネントのうち、「⑤対象国NGOによる日本の政策に対する評価」に最大のページ数を割きます。
このコンポーネントは「⑥提言」と共に、白書の最も重要なメッセージを伝える部分となります。
以上のような構成案や刊行スケジュールに基づいて、現在、白書WGによって白書第1号の作成準備作業が進められています。
第1号は2005年11月の完成を予定しています。 皆さんからのご理解・ご支援をよろしくお願いいたします。
(文・石田洋子/白書ワーキング・グループ)
※ (社)アフリカ協会発行 『アフリカ』 2005年第1号より転載
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