メディアの皆様へのご案内

►2008.03.15 【情報提供20】 TICAD閣僚会議で市民社会が提言発表
 
アフリカに注目されているメディア関係者の皆さま

こんばんは。

アフリカ・日本の市民社会によるTICADに向けた提言づくりでかなり忙しく、しばらくご無沙汰してしまいました。アフリカとの時差が7時間~10時間ほどあるため、眠れない毎日でしたが、インターネット・携帯電話・スカイプ電話・チャットといった文明の利器が大活躍し、提言の署名もあっという間にアフリカから65団体を集めることができました。

私は、明朝TICAD閣僚会議inガボンに参加するため日本を出発します。ガボンに取材にお越しになる皆さん、あるいは同僚がいらっしゃる方は、是非市民社会準備会合(2月19日)や市民社会セッション(2月20日)に来てくださるようお願いいたします。

また、提言の日本語骨子や全文に目を通していただければ幸いです。私の不在中は、TCSF事務局(03-5286-8261)の山田真理子までご連絡ください。


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■■ アフリカ・日本市民社会がTICAD IVに向けた提言をTICAD閣僚レベル準備会合(ガボン)で発表 ■■
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アフリカ65NGOと日本の50NGOは、2008年5月に横浜で開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)に向けた提言「Voices 2008 - Recommendations from African &Japanese Civil Society to TICAD IV」を完成させ、3月11日(火)に開催された第六回TICAD外務省・NGO定期協議会(於:外務省)で発表しました。

同提言(Voices:声)は、3月20日から21日にかけてガボンのリーブルヴィルで開催されるTICAD閣僚レベル準備会合でも発表される予定です。

この提言作成は、「Civic Commission for Africa (C-CfA)アフリカ市民委員会」(2007年4月発足)をはじめとするTICAD IVの準備プロセスに関わった100を超えるアフリカNGO
と、TICAD IVに向けて結成された日本のNGO連合体「TICADIV・NGOネットワーク(TNnet)」(2007年3月発足*加盟団体数35)によって主導されました。これだけの数のアフリカと日本のNGOが一丸となってアフリカ開発についての政策提言をまとめるのは史上初めてのことで、その意味でも画期的な提言となっています。

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今回は、以下の2点をお知らせいたします。

1.TICAD閣僚会議で開催される市民社会関連イベント

2.Voices 2008(市民社会の提言)の要旨
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1.TICAD閣僚会議で開催される市民社会セッション

日時:2008年3月20日午後14時~15時
場所:ガボン共和国 
(Libreville, Cite de la Democratie閣僚会議の開催場所)

*なお、3月19日午後13時~16時に、アフリカ・日本の市民社会準備会合がSunset Beach Hotelにて開催予定です。(場所変更の可能性があるので、事前にホテルに宿泊する舩田クラーセンFunada-Classenまでお電話ください。) (電話:241-06-71-58-90/05-30-20-70)

今回のTICAD閣僚レベル準備会合には、40カ国以上のアフリカの国々が参加し、閣僚レベルの参加者は25名以上となる見込みです。

市民社会からは、アフリカNGO11名、日本NGO6名が参加予定です。

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■■ Voices 2008 アフリカと日本の市民社会の提言 ■■
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以下に、提言書の日本語版骨子を紹介いたします。

全文(英語)はTCSFウェブサイトをご覧ください。
---> http://www.ticad-csf.net/

(日本語版骨子)
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■ 前文
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近年、アフリカでは経済成長が認められるようになりましたが、成長
の果実は大多数を占める貧しい人びとに実感される形では届いていま
せん。国連開発ミレニアム目標(MDGs)達成に向けた多様な努力が支
払われているにもかかわらず、アフリカ地域における2015年までの目
標達成は絶望的となっています。

アフリカの人びとと社会は、不公正と不平等に起因する貧困、政治的
不安定さ、紛争や環境劣化、気候変動、HIV/AIDS・結核・マラリアなど
の感染症といった課題に直面したままです。

このような課題を乗り越えるためには、TICAD IVの柱となっている、
(1)経済成長の加速化、(2)平和の定着・ガバナンスの改善、MDGsの
達成を含む人間の安全保障、(3)環境保全と気候変動への対処を、
それぞれ個別のイシューとしてで考えるのではなく、一体として捉え、
取り組んでいく必要があります。

そこで、アフリカ・日本の市民社会は、すべての前提として次の点を
主張します。

*ガバナンス向上の重要性
*人びと主導型のコミュニティ・エンパワーメントとオーナーシップの促進
*政策および開発プロセスのすべてにおける市民社会の参加の保障と
 能力強化

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■1. 経済成長の加速化
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私たちは、アフリカの国々において、経済成長が、人びとの暮らしの改
善、MDGs達成に寄与してほしいと強く願っています。前回の大統領選挙
以降、経済成長が続いてきたケニアで昨年末の大統領選挙後に騒乱が
起こり、格差を拡大する経済成長であればむしろ社会不安が高まり、人
間の安全保障も損なわれることが明白になりました。したがって、開発と
経済成長をめざす取り組みにあたり、次の点が強く求められています。

*汚職と闘うための共通した努力
*貧困問題の解決につながる能力開発
*経済的効果だけでなく生活上の必要に対応するインフラ整備
*人びとがスキルを身につけ新たな可能性に挑むための支援
*性別による不平等など社会的なゆがみへの対応

TICADでは、アフリカにおける貧困と格差を一体のものとして解決してい
くための方針が提示されるべきです。特に就労人口が多く、飢えの問題
解決にとってもきわめて重要な農業部門で、食料安全保障と貧困問題の
解決につながる投資拡大が求められています。ただし、農業部門におけ
る投資は、農村コミュニティのエンパワメントにつながるものでなくては意
味がありません。

そこで、私たちは、貧困者向けのマイクロ・クレジットやPro-poorインフラ
整備を求めます。また、このような貧困問題の解消につなげていくために、
日本政府に対しては、ODAの増額とアンタイド化、そして無償資金の割合
の増加を求めます。

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■2. 人間の安全保障
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人間の安全保障の確立には、基本的人権の保障と人びとの尊厳確保が
不可欠です。アフリカと日本の市民社会は、人間の安全保障が、国家の
安全保障の基盤であると考えています。

しかし、アフリカでは多くの人びとが、基本的人権の侵害、そして脅威や
欠乏などにさらされ、人間の安全保障が確立していないのが現状です。
私たちは、アフリカで多くの人びとが、貧困やジェンダー不平等、収入格
差の拡大、人種・民族間対立の悪化などに起因して、下記のような人間
安全保障上の脅威(Human insecurity)にさらされていることを深く懸念し
ています。

*経済的insecurity:失業者の増加
*政治的insecurity:独裁、虐待、拷問などの組織的な人権侵害
*社会的insecurity:国家間、また、国家内における格差の拡大
*食料のinsecurity:環境劣化、不公平な分配、購買力低下、世界的な食
 料の高騰
*保健・健康insecurity:短い平均余命、高い死亡率/罹患率。HIV/エイ
 ズ、結核、マラリア等の感染症
*環境insecurity:気候変動へのアフリカの脆弱性。適応の課題
*個人のinsecurity:紛争、治安の悪化、警察・司法の機能不全
*コミュニティinsecurity:伝統的文化・価値観の弱体化。少数民族や、マイ
 ノリティグループへの脅威の拡大

私たちは「人間の安全保障」の確立は、均衡をともなった経済成長、環境
の持続可能性、継続的な人間開発と密接に関係していると考えています。
したがって、TICADにおいて、人間の安全保障の確立のために、開発やそ
の他の課題の中心に、一人一人の人間の存在と尊厳が位置付けるよう求
めます。

権利ベースのアプローチにより、コミュニティ主体で取り組みが行なわれ、
基本的な人権と必須社会サービス(衣食住、水、教育、保健)へのアクセス
が保証されなければなりません。全ての人の尊厳を守るために、ジェンダー
格差を解消し、少数グループや弱い立場にある人びと(障がい者、年配者、
子ども)に特別な配慮と保護がなされるよう求め、ドナー国、特に日本に対
して、以下を提言します。

*人間の安全保障の確立に資するプログラムの計画、実施、モニタリング、
 評価全てのプロセスに市民社会を参画させること
*援助の政策条件を廃止し、アカウンタビリティを確立すること
*市民との対話を重視する政府を援助すること
*アフリカ諸国がマイノリティグループや、弱い立場にある人びとを守るた
 めのシステムや法制度を整備し、実施するよう、支援すること

 【2.1. ミレニアム開発目標(MDGs)達成】
アフリカにおいて、幾つかの分野/国で進展は見られるものの、現状では
2015年までのMDGs達成は困難であると報告されています。
MDGs達成を阻害している要因として、国内/援助資金、公的セクターの能
力、効率性、政治的意思の不足、また、紛争、貧困などの構造的要因があ
げられます。

日本とアフリカの市民社会は、社会開発とジェンダー平等が、貧困削減と
MDGs達成の基盤であると考え、TICADがこの認識をもって、アフリカにおけ
るMDGs達成という課題に実質的に取り組むことを求めます。ジェンダー平
等はそれ自体がMDGsの1つのゴールであるとともに、保健、教育、貧困削
減等すべてのMDGs達成のためには、「ジェンダーの視点」が不可欠です。

支援が最も必要な人々に届くためには、透明性と説明責任の確保、良いガ
バナンスが不可欠です。したがって、全ての分野においてMDGs達成のた
めの取組みに、市民社会を対等なパートナーとして参画させるよう求めます。

日本政府が優先課題としてあげている「保健、教育、水」に関して、アフリカと
日本の市民社会は、ドナー国、特に、日本に対して、以下を提言します。

●保健
*アフリカ諸国による既存の計画や戦略と整合性をはかり、アフリカ諸国の国
 家保健計画の策定実施を、資金・技術両面で支援する
*妊産婦や子どもの健康改善の拡充、公的保健システム強化などの包括的
 取組みと同時に、エイズ・結核・マラリアなど個別疾病別の感染症対策を連
 携させ、さらに拡充する
 ・アフリカの現状に即した、日本の経験の適用:感染症対策との連携
 ・HIV/エイズ予防・治療・ケアの普遍的アクセス達成のための支援再表明
 ・ストップ結核ジャパンイニシアチブの履行を宣言する
 ・ポリオ対策、予防接種などの個別プログラムへの支援を拡充する
*保健と貧困の深い相関関係に鑑み、特に貧困地域を優先的に支援する。
*公的保健システムと共に、地方・コミュニティレベルの能力・保健システム強
 化する

●教育
*EFA達成及びFTAの資金不足額の公平分担分を拠出する
*低所得国、紛争後国を重視して、基礎教育援助額を増額する
*長期にわたりかつ援助資金の予測可能性を保証しつつ、経常経費支援を
 拡充する
*MDGs達成に不可欠な成人非識字率の削減のため、必要な支援を行なう

●水
*国際水の行動計画を促進し、水・衛生分野での資金不足を解消する
*水・衛生分野に関して、最貧国を優先的に支援する
*水資源の保護と公平な分配を保証するため、水の統治に関する透明性と
 説明責任が向上するよう、アフリカ政府と市民社会を支援する
*水と衛生サービスについて、地方分権をサポートする

 【2.2. 平和と民主主義の定着】
前回TICAD後、アフリカ域内の地域機構の取り組みも進展し、多くの紛争が
終結しました。この点について、評価をする一方で、依然終わっていない紛争
があること、終結したものの依然平和が定着していない国があること、そして
ここ1-2年の間に生じつつある新しい現象に憂慮しています。

その新しい現象とは、紛争の越境化、選挙をめぐる暴力的対立、そして「対
テロ戦争」に巻き込まれた戦争です。

その犠牲者は、一般市民、特に女性や子供です。すべての暴力的対立が今
すぐ終わるよう、紛争当事者・紛争当事国・国際社会が早急なるアクションを
取ることを求めます。

暴力的対立を解決せずに、開発の試みを行っても無駄であることは過去の
TICADでも確認されています。また、これらの暴力の背景として、近年の経
済成長が社会的分断や亀裂を深めてきたことの関係は無視できません。

アフリカにおいては、「Do No Harm(外部関与が害を与えないための配慮)
」は、投資においても援助においても依然非常に重要であり、ガバナンスの
問題の改善は不可欠です。

以上の理解に基づき、私たちは、次の点について要請します。

*経済成長一辺倒ではなく、ガバナンス改善や貧困削減や格差是正に配慮
 した成長の支援を行うこと
*予防(和平合意後の紛争の再燃の予防を含む)を重視したアクション
*紛争の要因となっているアフリカ諸国間の政治・外交上の問題を解消し、
 地域機構がきちんと役割を果たせるような制度や能力構築のための支援
*自由で公正な選挙の実現や選挙支援のあり方の再考
*メディアや市民社会の活動の自由の保障
*「対テロ戦争」にアフリカを巻き込まないこと

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■3.環境保全と気候変動
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アフリカにおける環境の変化は、世界的な気候変動及びアフリカ内での社会
的また経済的活動に起因し、アフリカの多数の人びとの生活は、農業または
漁業といった第一産業に依存するものであるため、自然環境の変化により、
住民は直接的な影響を受け、貧困が更に悪化しています。

気象変動及び社会的要因による環境変化は、農業においては、主に土壌劣
化による農業の衰退、林業及び漁業では、資源の枯渇が顕著となっています。
また、人口の都市集中化に起因する公害、紛争による資源の減少、それに
伴う、難民の増加などの社会現象が見られます。

こうした状況を踏まえ、次の事を日本政府に要請します。
*農業及び漁業、林業といった第一次産業発展のための環境保全とその資金
 提供
*環境保全についてのアフリカ人専門家養成のための技術的及び資金的支援
*京都議定書が定めた温室効果ガスの削減目標の達成と、気候変動の軽減
 と適応のためのグローバルなメカニズムの形成
*バイオ燃料のための農業開発を一例とする経済成長中心主義の誤った農業
 政策は、貧困者の食料安全保障に真っ向から対立するものであるため、常に
 貧困者を中心に置いた支援の実施
*遺伝子組み換え問題への懸念の主流化

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■TICAD Watch Process
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TICAD IIIで小泉元首相が宣言した「TICAD Follow-up」の実施と、そのプロセス
にアフリカ・日本の市民社会の参加の保障を求めます。

また、アフリカ・日本の市民社会は、独自に、TICADを監視するためのプロセス
を策定いたします。


以上
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