メディアの皆様へのご案内
►2008.01.29
【情報提供5】アフリカ関係の情報
アフリカに注目されているメディア関係者の皆さま
ダボス会議も終わり、アフリカ支援強化も宣言されましたね。しかし、日本の報道では「気候変動」と「ボノの写真」一色となり、少しがっかりしました。
ボノさんのipodに「アフリカ」が話題をさらわれたとしたら、「アフリカを売りたかった」ボノさんの戦略負け(!)ですね。「福田総理とipod」のほうが確かに「絵」となり、話題になってしまうので・・・。せめて、アフリカの大きな地図でも渡してもらった方が効果的だったかも。
さて、そのボノさん。
秋に日本にスタッフを派遣して、TICADの重要性・出るべきかどうかについて調査していました。そのときの感じでは、TICADの重要性と有効性に非常に懐疑的でTICADに来ることを渋っていました。他方、アフリカを日本で盛り上げる最後のチャンスと思ったのか、福田首相に仁義を切ったのか(恩を売ったのか)、結局来てくれるようですね。しかし、日本政府は、ボノさんたちの団体DATAが掲げる「貧困削減・感染症対策・債務帳消し」に本気で取り組むつもりかは不透明です。
セレブ頼みの外交ショーとしてのTICADではなく、セレブすら求める「目に見える形のアフリカの人びとの生活向上」に寄与するTICADとなることを今後も要求していかねばならない、と感じます。
■
http://www.data.org/
*ボノさんたちの日本政府へのメッセージが読めます。
さて、今日は1月21日付けですでにメディア各社に報道していただいている以下の報道についてです。
■外務省の「国際協力に関する有識者会議」は21日、アフリカへの支援強化に向け、政府や非政府組織(NGO)、民間企業などが話し合う場を常設することなどを柱とする提言をまとめた。
この提言は、以下の外務省サイトでごらんいただけます。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/h20/1/1177292_900.html
今回の提言に具体的に、以下の3点が含まれている点で評価できます。
*「アフリカ支援強化の重要性」
*「失敗事例の教訓をいかす」
*「マルチ・ステークホルダーの中にNGOが含まれている」
これまで以上の点について働きかけを行ってきた我々としても、大いに歓迎したいと思っています。
しかし、「官民連携」と書かれている節は、骨子には含められていた「NGO」が抜けて、「民」が企業だけになっていることに非常に問題を感じます。
また、骨子に入っていた
*「アフリカに対する過去の円借款による対外債務増加と構造調整の悪影響の評価。
が落とされていることについて、危惧しています。骨子発表とその後の市民社会とのコンスルテーションではこれらの点についてかなり委員会の皆さんと市民社会の間でコンセンサスが作られていたように思うのですが、果たしてその後何があったのか・・・。
気になるところです。
(以下、該当部分ワード)
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第3節 マルチ・ステークホールダーによるアフリカ支援を
日本政府は、2008年5月末に、国連や世界銀行との共催で第4回アフリカ開発会議を開催する。この会議を単なる5年ごとの国際会議にとどめず、アフリカ開発に日本が長期的に関わるプロセスへと転換していく契機とすべきである。そのためにはマルチ・ステークホールダー間でアフリカ支援戦略や、その実施促進の方策について協議する場を創出することを提案する。アフリカが直面している課題の解決に貢献するために、ODAが民間企業、NGO、研究者等とどのように連携するか、二国間ODAと多国間ODAをどう組み合わせるか、活発な援助協調のもとで実施体制をいかに強化していくか――こういった問題を具体的に検討し、実行に移し、進捗をモニタリングしていく必要がある。また国際社会による過去の対アフリカ援助について失敗例を含めて分析し、その教訓を踏まえて援助手法を改善する必要がある。そして、この場を通じて、「何のためにアフリカを支援するのか」について国民各層を巻き込んだ開かれた議論がなされ、アフリカに対する国民の理解を深めることが期待される。
経済成長の主役は民間部門であり、ODAの役割はあくまでも補助的なものであることは第一章でも述べた。ODAにとどまらず、貿易・投資、国際金融を含めた包括的な協力をも視野に入れる必要がある。アフリカにおける事業は官民ともに制約やリスクが大きく、民間投資が自然発生的には起こりにくい。そのために対アフリカODAの場合には、リスクを緩和し、ODAを活用して民間セクター開発を側面的に支援するための特別の制度設計が必要である。企業の社会的責任(CSR)支援のためのNGOとのマッチングファンドの設立、草の根無償、青年海外協力隊制度の活用、ODAにおける投融資機能の必要性の検討、官民パートナーシップ(PPP)における部分的な保証機能など検討すべきテーマは多様である。
以上、第2章で記述された主張から導かれる提言として次の4つを改めて強調したい。
(1) アフリカ支援戦略の協議・実施促進を目的とした、マルチ・ステークホールダーから構成される恒常的なフォーラムをつくり、事務局を設置する。
(2)予算・財源面の制度改革を断行して、2008年以降も対アフリカODAの事業量を拡充する。特に債務負担を必要以上に増やさないためにも贈与を拡充し、一般会計でアフリカ支援のODA予算を増やす。
(3)「選択と集中」により、少数国を対象とした新成長支援にODA増額分を充当し、現地体制・機能を強化する。
(4)ODAとそれ以外のツールを含めた全体的なアフリカ戦略をつくる。特に貿易・投資、国際金融、ODAを活用して民間セクター開発を側面支援する特別の制度設計などの面での戦略が重要である。
第3章 官民連携
第1節 連携から同盟へ
近年、日本でも国際協力の担い手としての民間企業の重要性が再認識されるようになり、「官民連携」という概念に注目が集まっている。しかしながら、日本の国際協力分野における官民連携は総論の域を出ておらず、具体化が進んでいない。東アジア成功の事例で明らかなように、開発途上国は実体経済のパイを大きくすることにより成長を遂げてきたが、その過程においては官民間の強い連携があった。
翻ってイギリスやアメリカにおいては官民の「連携」はすでに常識であり、今やその進化型ともいえる官民の「同盟(Alliance)」という言葉が使われるようになっている。「連携」そして「同盟」とは、対等の立場でお互いの英知を持ち寄り、それぞれの得意とする分野と手法を用いて共通目標の達成をめざすものである。
国際協力の世界において民の力を官と対等のパートナーとして活用することが必要であり、このことは必然的に従来「官業」であったODAの世界に市場経済原理やNGO、財団等の行動原理を導入することになる。導入に際しては、従来の官業の論理や行動様式との摩擦・軋轢が生じる可能性がある。これを乗り超えるには、新たな論理構成やルールづくり、各種の制度・手続きの新設や変更、何より官側の意識改革が必要となる。
政府および関係機関がそうした変革に恐れることなく取り組み、日本の国際協力分野における健全なる「官民連携」「官民同盟」が真に意味あるものとなることを強く希望する。
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