■□ TCSF 発足記念シンポジウム
 
コメンテーター・メモ

高橋 清貴 (日本国際ボランティアセンター)


1.         ODAとは何なのか?何だったのか?

·           50年を振り返る
-賠償の歴史/輸出振興/資源確保、ASEAN重視/黒字環流/冷戦後の模索/対テロ対策

·           援助のためではなかった日本のODA
-終戦後の占領から冷戦時代にかけて米国の対アジア戦略の下でつくられたアジアとの垂直型地域統合(資源、エネルギー、市場)
-質ではなく、量で意義づけられてきた:例、「ODA中期目標」
ODA意義の議論は90年代になってから:マルコス疑惑(88年)から湾岸戦争(91年)を機に

=>アジアしか見てこなかった

2.         ODAこの10

·           中期目標(量)から中期政策(質)に衣替え
-乱発されるイニシアチブとスキーム:総花的な政策~TICADはそのうちのひとつ
-しかし多数のイニシアチブ/スキームの影で、アジア向けインフラの予算はキープ

·           アジア通貨危機と世銀レポート『東アジアの奇跡』:正当化に腐心しつつ、タイド援助の復活

·           DAC新開発戦略の意図:対外的にバランスを取る

=>本音は、アジアしか考えていない

3.         これからのODA

·           「テロ対策」としてのODA
-イラク「復興」:4年間50億ドルの使い道を探るためにコンサル、商社からヒアリング
-自衛隊との「車の両輪」という詭弁
=>予算消化援助、非効率的援助の増加の陰で、必要な援助(例、スーダン)を提供できず

·           メコン流域開発構想の復活
-長期化する不況と援助から卒業する国(タイ)への対応:日本企業の新市場を求めて
3年間で15億ドルは、TICAD4年間で10億ドル)より多い

·           円借款存続の危機とMDGs
-「Pro-poorインフラ」という新概念で生き残りをかける
-「成長」 vs. 「再配分」議論:「成長アプローチ」の勝利は追い風か?

·           新生JICAと緒方イニシアチブの可能性と限界
-「現場主義」、「アフリカ中心」、「人間の安全保障」
-外交(安保理常任理事国入り)に取り込まれる危険性:国連改革に関する有識者懇談会
-組織改革のタイムラグ:改革の定着はポスト緒方が鍵

=>恐らく、今後もアジアが中心。「アジアの地域安全保障」という目的を新しいねらいとして。

4.         提言

·           ドラスティックな構造改革が必要
-貧困削減目的に特化:MDGsを新・中期政策の柱に
-スキームでなく、ニーズ先にありき:JBICを解体し、JICAと一体化
-外交、通商政策からの切り離し:基本法の制定

·           今、何をすべきか?
-新・中期政策の作成プロセスに市民の声を
MDGsなどの共通目標の下に市民・NGOが協力

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