定期協議会 第3回

第三回TICAD外務省・NGO定期協議会 議事録

(TNnet事務局作成)

○日時:2007年9月20日(木曜日)(10:00-12:00)
○場所:外務省 南庁舎 893号室
○参加団体/参加者:

A.外務省: アフリカ審議官 目賀田周一郎
アフリカ審議官組織 審議官 松富重夫
国際協力局 参事官 廣木重之
アフリカ審議官組織 特別調整官 高瀬康夫
アフリカ第二課 課長 坂下修
アフリカ審議官組織 アフリカ審議官補佐 岡田誠司
アフリカ第二課 総務班長 網谷耕介
アフリカ第一課 中部アフリカ班長・TICADサイド・イベント班長 佐藤大輔
国際協力局 民間援助連携室 資金協力第二班長 田付晃 
国際協力局 国別開発協力第二課 総務班長 黒宮貴義
国際協力局 総合計画課 研究調査員 堀内正裕
アフリカ第二課 事務官 栗林康孝

B.TICAD IV・NGOネットワーク(TNnet)加盟団体:
(特活)アフリック・アフリカ
(特活)アフリカ日本協議会
アフリカ理解プロジェクト
(特活)オックスファム・ジャパン
(特活)国際協力NGOセンター(JANIC)
(特活)難民を助ける会
(特活)日本国際ボランティアセンター(JVC)
(財)日本フォスタープラン協会(プラン・ジャパン)
日本リザルツ
(特活)ハンガーフリーワールド
(特活)ほっとけない世界のまずしさ
(特活)横浜NGO連絡会
(特活)ワールド・ビジョン・ジャパン

【事務局】
(特活)TICAD市民社会フォーラム

C.オブザーバー参加NGO:
山元学校
(特活)えひめグローバルネットワーク
(特活)都市計画・建築関連OVの会

D.オブザーバー国際機関:
UNHCR駐日事務所 副代表 岸守一
        UNHCR駐日事務所 駐日代表補佐 上月光
        WFP(国連世界食糧計画)日本事務所 援助関係補佐官 古田到

E.司会: 龍谷大学 法学部教授 川端 正久


【プログラム (司会: 川端 正久】

(1)開催挨拶 
      
(2)アフリカ組織新任者の紹介

(3)地域準備会合日時・プログラムなどの詳細
  
(4)要望書に対する返答
(1)地域準備会合の正式なメンバーとして、アフリカと日本のNGOの参加を認めること
(2)日本・アフリカNGOメンバーの参加費用を共催者が負担すること
(3)地域準備会合に参加するNGOの選定をTNnetと協議すること
(4)地域準備会合の分科会の一つとして(サイド・イベントではなく)、アフリカ・日本のNGO主催による市民社会セッションを許可すること
(5)3月のTICAD閣僚会議と同様に、同地域準備会合の全体会合で市民社会セッションの総括を発表させること

(5)アフリカ開発への今後の展望

(6)APF・G8・TICADのつながりについて

(7)意見交換

             

配布資料:
@ 本日の式次第
A 第三回TICAD外務省・NGO定期協議会 参加者リスト
B TICADプロセスにおける市民参加に関する要望 (要望書)
C TICAD IVに向けたスケジュール (外務省側資料)
D TICAD IVに向けて (外務省側資料)


(1)開催挨拶                                                        
■(特活)TICAD市民社会フォーラム代表 大林 稔 開会挨拶
今日はお忙しいところお集り頂きありがとうございます。いよいよTICADが近付き、日本政府、市民社会を含む様々なステークホルダーと一緒に何をしていくかを考え、計画していく時期となりました。今日は具体的なパートナーシップの始まりとなるような建設的な会議になることを望みます。

■外務省アフリカ審議官 目賀田 周一郎 開会挨拶
TICADW開催まであと8ヶ月余りとなり、準備プロセスも本格化してきました。地域準備会合なども行われます。アフリカ審議官組織の体制強化として幹部職員も増員されました。TICADに関して、市民社会の方々から高い関心、アフリカへのご支援ご協力を頂き感謝しております。裾野の広い、日本・アフリカ関係の強化を目指し、アフリカ外交を推進していきたいと思います。第3回目の定期協議会となる本日、具体的なTICADでの中身に関しての率直な意見を伺えればと思います。

(2)アフリカ組織新任者の紹介                                              
【外務省 目賀田アフリカ審議官】
松富・廣木は前の会議が長引いておりまして、後ほど参りますが、とりあえず紹介のみ致します。
■外務省 松富 重夫  審議官 <中東アフリカ局も兼任>
■外務省 廣木 重之  参事官 <国際協力局も兼任>

【外務省 高瀬康夫特別調整官】
広報・サイドイベントを担当。
8月1日付で着任しました。ほぼ7年間、本省を留守にしておりましたが、アフリカとの関係に関しては、3年前までナイジェリアに駐在。その際、第三回TICADにも多少関わりました。1995年前後には約二年間ザンビア駐在しておりました。TICADに関する話は、皆さんと一緒になって進めなければいけないと思っています。今後とも引き続きお願いします。

(3)地域準備会合日時・プログラムなどの詳細                                       
【外務省 坂下アフリカ第二課長】
地域準備会合については第一回を10月30日〜31日にザンビアで、第二回を11月21日〜22日にチュニジアで開催。ザンビアは南部・東南部諸国、チュニジア会合では北部・北西部中部の諸国に参加してもらう。この2回は高級事務レベルで、各地域に関係の深い点やTICADの議論テーマに関連の深い側面について議論する。地域準備会合のどちらか1回に、各国に参加してもらう予定。2008年2〜3月に予定しているガボンでの会合は、閣僚レベルで、アフリカ全体を対象として行う。
また、10月初めにUNやUNDP、世銀など共催者との打ち合わせも予定している。そこで議論した上で地域準備会合について詳細を決定する。

(4)要望書に対する返答                                                  
【外務省 目賀田アフリカ審議官】
総論として、市民社会の皆様に関心を持って頂いていることは大変好ましいことである。人間の安全保障を重視した観点から、状況を改善する支援のあり方などをめぐり、問題に精通したNGOの経験に基づいた意見・要望を聞きながら進めていきたい。
要望書を先週の金曜日に受け取ったばかりで、今後省内で十分検討していきたい。来月初めの共催者との会合も踏まえ、市民社会との連携を基に建設的な協議をしていきたい。
  明確に結論の出ているものはないが、各論に移りたい。

■地域準備会合の正式なメンバーとして、アフリカと日本のNGOの参加を認めること
メンバーシップの問題は、会合のあり方にもかかわるものなので、共催者とも検討が必要。いずれにせよ、市民社会の意見を聞くことは重要であると考えている。今後検討していく。

■日本・アフリカNGOメンバーの参加費用を共催者が負担すること
費用負担に関して、予算制約もありどのような対応が可能かは共催者と検討中。地域会合が開催される地元のNGOや現地で活動する日本NGOなどに参加して頂ければ、費用の節約になるのではないかと考える。

■地域準備会合に参加するNGOの選定をTNnetと協議すること
地域会合に参加するNGOの選定に関して、数多くあるNGO団体の中でどの団体が適切か、NGO活動の体験、調査などソリッドなものに基づいた共通の意見があればお聞きしたい。TNnet側から適当なNGO団体の推薦などがあれば是非情報提供していただければと思う。

■地域準備会合の分科会の一つとして(サイド・イベントではなく)、アフリカ・日本のNGO主催による市民社会セッションを許可すること
分科会については、会合の在り方にかかわる問題になる。もう少し検討に時間が必要である。地域準備会合の目的には当該地域における状況・ニーズをTICADの議論にどう反映していくか、ということも含まれる。アフリカで活動するNGO団体の意見をよく伺うことは必要だと考えている。

■3月のTICAD閣僚会議と同様に、同地域準備会合の全体会合で市民社会セッションの総括を発表させること
具体的なセッションにおいての発言の機会については、上の論点にも関わるが、分科会の問題と併せて検討していく。

与えられた時間は限られており、要望書が外務大臣宛ということもあり、十分な検討が必要であり、中間報告的返答しかできないことをご了承頂きたい。

【(特活)アフリカ日本協議会 斉藤氏】
2001年のTICADV閣僚会合では、共催者が「市民社会との対話」セッションを設け、ケニア、セネガル、ジンバブエから地域にネットワークを持つ3つのNGOが招聘された。共催者に「適切な市民社会の代表との対話が必要」との認識があったことが伺える。
TICADVが開かれた2003年には、4カ所で地域会合が開かれた。当時活動していたACT2003と外務省の間でもたれていたTICAD外務省・NGO定期協議の際に、ACT2003は地域会合ごとに招聘希望NGOリストを提出した。最初に開かれたアディスアベバでの地域会合には、ACT2003世話人がNGOから募った資金で参加した。2カ所目の地域会合以降、このリストも参考に、TICAD共催者が5団体ずつほどNGO招聘した。招聘費用も共催者が拠出した。共催者が市民社会との対話の必要性を認識し、必要な費用を拠出して対話を実現してきた前例に改めて注意を促したい。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
前例についてはよく調べておく。
もちろん前例は調べて考慮に入れたいが、前回地域会合は3ヵ所で開催されたところ、今回は2ヵ所でしか開催できないことからもわかるように、費用面は厳しく、その点もご理解を頂きたい。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
確認だが、前任者の小田部元アフリカ審議官、また目賀田アフリカ審議官とのこれまでの話し合いで、「市民社会との連携において前例からの後退はしない」という点は、最初の段階から繰り返しお約束頂いている。このお約束から、NGOの招聘する費用は、当然今年度と来年度の予算に入っているとの基本認識を持っているが、如何か。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
今年度の予算に関しては、自分の着任以前から決まっていたので、私の意向が必ずしも反映されているわけではない。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
しかし、「後退はない」という言葉は目賀田審議官もお使いであり、これは達成してくださると理解している。地域準備会合が1ヶ月後に迫り、我々としてもパートナーとして意義のある活動をしたい。1ヶ月後のザンビア地域準備会合については、対象地域とされる南東部アフリカ地域の市民社会が育ってきており、現地で活動する日本NGOも多い。かなり有意義なインプットがNGOサイドから得られると確信している。現場での長年の経験に基づくよい提案ができる格好の機会である。
このようなNGOの実りある関与は、日本という国が官だけでなく民もまた一生懸命アフリカ開発のために汗をかいていることを見せる良い機会でもあり、日本国への信頼も獲得でき、日本政府にとっても有意義なはずである。共催者との話し合いはもちろん重要だが、外務省から共催者に持ちかける予定のアウトラインを教えて頂きたい。あと10日あまりで話し合いがもたれるので、おぼろげながらもプランはできているはず。当然、その中には、市民社会の参加ということが入っているはずと確信している。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
いまだ結論は出ていない。検討中。まだ内部で詰める必要がある。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
出発は今月末だと思うが、共催者と話し合いされる具体的内容などについても、いつの段階で決定するのか。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
共催者運営委員会へ向けて出発するまでには、同委員会に臨む方針を決定したい。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
市民社会側から、「こういう地域ならこのテーマ、こういう話し合いをしたい。こういったセッションをこのメンバーでしたい」といった要望はいつまでに出せば実現可能であるか。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
実現可能かは検討しなければならないが、そういった意見があるのであれば早めに出して頂きたい。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 大林氏】
具体的な提案を早急いまとめてお出しすれば、内部で詰めやすいのではないか。

【司会 川端氏】
予算状況が逼迫しているとの話であるが、具体的に前回と今回の予算にはどのくらいの違いがあるのか。

【外務省 坂下アフリカ二課課長】
ここで予算の内訳等詳細について答える準備はしてきていないが、今までと同じではない。NGOへの予算も考えた上で全体として考えなければいけない。

【司会 川端氏】
「無理」という結論ではない、と理解したい。共催者との会合には、日本政府としての提案を持っていくのではないのか。全体で協議するのか、それとも日本としての提案があるのなら、そこに市民社会の論点も盛り込んでいったらいいのでないのか。決定プロセスについて説明して頂きたい。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
共催者からの意見はあろうが、全体のオーガナイザーである日本政府としてもちろんイニシアチブを持って取り組んでいきたい。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
前向きに検討していただける、という認識で受け止めさせて頂く。我々の方で内容を詰めて意見を出したいが、NGO側から紙で提出してその返答をもらうという形式では、一緒に作り上げるTICADというイメージにはマッチしない。ザンビア地域会合の担当者はどなたでしょうか。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
窓口は坂下課長とさせて頂く。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
こちらの提案を持って、坂下課長との話し合いの場を持ち、作業部会的に内容のつめをしたいと思います。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
賛成です。

【白須 日本リザルツ】
非常に前向きなご返答ありがとうございます。基本的な質問なのですが、今回の要望書は町村外務大臣宛だが、この要望書はどのように経由・対応されているのか。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
もちろん現在の外務省代表者・町村大臣宛に頂いたものなので、大臣が交替されても改めて提出していただく必要はない。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 大林氏】
サイド・イベントの件。前回の第2回TICAD外務省・NGO定期協議会でも議論されましたが、TNnetも実行委員に入れていただけるのか、サイド・イベントに関してはこれまでにどのような動きがあったか。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
内部で検討中。この機会にいろいろな関連イベントを企画して頂いている団体もいくつかある。双方の協力、調整、外務省の後援などについて皆様と協議する場を作り、そこに参加して頂ければと考えている。特定の行事の実施主体ではなく、情報交換・調整・必要な協力体制を念頭においた委員会といったコンセプトで進めている。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 大林氏】
TCSFが事務局を務めるアフリカ2008キャンペーンでもいくつか様々なパートナーと企画をしている。形骸的委員会ではなく、プロジェクト形成段階から実施に至る話し合いに双方が参加、双方向での情報の交換を望む。外務省の行うイベントに関してもオブザーバーを受け入れるなど、事前に情報が流れるように留意して頂きたい。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
最後に、要望書に関して、ザンビアの地域準備会合に関しては、アフリカ第二課の坂下課長と話を詰める形で進めさせて頂くが、その他の点に関してはいつまでに返答いただけるのか。今日は3回目の定期協議会となるが、4回目は11月地域準備会合真只中となりかねない。10月の共催者との会合で大枠は決まると思うが、目安を教えて頂きたい。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
なるべく早く、できるだけ早くお答えできるようにしたい。共催者だけでなくアフリカ各国との話し合いも必要なのでそれらも含め、可能な限り早くお知らせしたい。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
共催者との話し合いにおいても市民社会を議題に載せ、皆さんと合意できるようなイニシアティブを日本政府として取ってくださるよう望む。

【外務省 坂下アフリカ第二課課長】
市民社会セッションをどのように実施するかなどは、今回の共催者会合での議論等を踏まえて今後決めていくこととする。

【日本リザルツ 白須氏】
共催者会合だけでは決まらない、ではなく審議官のリーダーシップのもとでよい結果が出ることを期待しています。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 舩田クラーセン氏】
共催者にも2・3日中に、英語での要望書を送り、議題にしていただけるよう手筈を整えています。同じ内容が共催者側にも渡っている、との前提で会合に望んで頂きたいと思います。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
(大林氏の質問・キャンペーン委員会組織化に対して)
それぞれの実施主体の考えを尊重したい。どういう企画が検討中であるか、といった情報の交換・共有については積極的に図りたい。

【(特活)TICAD市民社会フォーラム 大林氏】
互いに市民向けのものなので、一般市民への透明性・アカウンタビリティからいっても、オブザーバーとしての参加を基本認めて頂いて不都合はないはず。

【外務省 高瀬特別調整官】
実際もう担当レベルでは何回か意見交換の場をもっていると聞いている。このように今後ともみんなで話し合いながらやっていきたいと思っている。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
必要に応じて考えていきたい。

                                          
(5)アフリカ開発への今後の展望                                             

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
(配布資料参照)
現状認識として、アフリカには全体として、特に平和・民主化の面で肯定的な兆しが見え始めている。シエラレオネでの内乱終了・平和定着後初の大統領選挙が成功に終わったことからも見て取れる。もちろん他方では貧困・食糧不足・人口問題、一部地域での武力衝突といった問題も見られる。ガバナンスの面でも引き続き取り組むべき課題が残る。アフリカ各国のオーナーシップの進化、AUを中心とする動き、その他地域経済共同体の役割及びイニシアティブの重要性が増大している。国際社会におけるアフリカ、及びアフリカ開発への関心は、かつてないレベルにまで高揚していると言える。最近中国とは、会合を行ったばかりですが、中国をはじめとする新興ドナー国、市民社会や財団社会の関心の高まりも好機を提供している。
今後5年・10年を見通し、メッセージとしては「元気なアフリカを目指して:希望と機会の大陸Towards a Vibrant Africa /A Continent of Hope and Opportunity」を提示している。この基本メッセージの下で、TICAD IVの重点事項として、成長の加速化、人間の安全保障の確立、環境・気候変動問題への対処の3点があげられる。1点目、平均6%にも達する経済成長を持続し、石油の価格高騰や鉱物資源に引っ張られたバブル的成長だけでなく、資源に依存しない国においても比較的高い成長率が記録されている。このような傾向を後押しし、持続的で、かつ貧困者をも幅広くカバーするための支援を強化していきたい。2点目としては経済成長を貧困削減につなげる上で、人間の安全保障の考えを確立することが効果的であり、MDGsの達成を支援することで、恐怖や欠乏からの脱却を図ることにもつながる。コミュニティやローカルガバメント、政府が機能できるような支援が必要である。また、平和の定着から国家の復興までの一連の動きを確保する上でも、人間の安全保障といった概念を普及・定着させることが欠かせない。3点目、環境・気候変動に関してだが、アフリカには農業国が多く、気候変動に対し大変脆弱である。気候変動への適応問題への取り組みを支援し、成長への障害を除去したい。エネルギーの効率化、森林資源保全問題など、これら最終的にはグローバルな温暖化防止対策にも資するものとなる。この3つの重点事項に関して、わが国がリーダーシップをとる意向ではあるが、国際社会の知恵と資金をこれらの考え方のもとに結集していきたい。
この3点に対し、具体的な手法として4つの協力分野が考えられ、各方面に具体的取組を呼びかけて行きたい。これがself sustainable、持続的成長につながる形の観点で行うことが重要である。また相互の連関、相乗効果が重要。4つの分野とは、@成長の加速化AMDGsの達成B平和の定着と民主化C環境・気候変動問題への対処である。
また、分野横断的要素として、当事者であるアフリカ諸国、地域間・多国間ドナーとの連携の強化、いわゆる南・南協力といったアジアの経験の活用、自立のためにも人的資源の開発、ガバナンスの改善などが必要であろう。アフリカ諸国は一様ではなく、それぞれの状況に応じた対応が欠かせない。民間セクターや市民社会との連携も重要だと考えている。
以上のコンセプトをベースに関係方面との協議を開始している。現在アフリカ諸国から概ね好意的反応を頂いている。地域準備会合の場で議論を深めて、具体的な提案・取り組みを求め、非政府団体からも御意見、御協力を求めている。
【外務省 国際協力局 廣木参事官】
今日はお忙しい中、頼もしいメンバーの方々にお集まり頂きましてありがとうございます。私はイギリスでグレンイーグルズ・サミットを間近で見てきたのですが、そのときも欧州のNGOの方々が非常にご活躍されていたようで、このような日本のNGOの方々の協力を大変嬉しく思います。地域準備会合参加の件など伺っております。皆様のために日夜作業に追われていますのでご理解のほどをよろしくお願いします。皆さまのご理解をもとに、信頼関係を築きつつ、TICAD成功に向けて進めていきたい。
国際協力局に関しては、配布資料の2ページの検討をしています。財務省、内閣に向け同じようなことを説明している途上です。
成長加速の部分に関しては、貿易投資はJETRO、農業はJICA、インフラではJBICと協力し、それぞれどういった協力が可能か議論を始めたところです。皆さんの経験を生かし、信頼関係を築きつつ進めていきたい。人間の安全保障に関してはHIV/AIDS・母子保健、また学校や教育を中心に行っている。また、コミュニティ開発も重要だが、日本の一村一品のアフリカへの応用を検討中。
平和の定着に関して、アフリカ自身の自助努力を支援していきたい。この点は財務省とも交渉必要な分野である。最後の環境・気候変動については、安倍総理の力を入れている分野。新政権の下でも日本のイニシアティブを発揮していきたい。
最後に、国際社会の知識と資金の導入、とありますが、ODA予算が減っている中、現実はなかなか財政事情が厳しいが、皆さんの知恵の面をお借りして良いものにしていきたい。

【(特活)(特活)ワールド・ビジョン・ジャパン 横山氏】
TICADに向けて詳しい話をお聞きかせいただいた。私の所属する(特活)ワールド・ビジョン・ジャパン、現場の意見として少々お聞きください。元気なアフリカのための〜などあるが、現場の目線からの疑問は、こういった予算やアプローチを実現するために、国はどのような戦略や理念を持っているのかということである。
また、日本のNGOをアフリカ開発支援の中でどのようなパートナーとして考えているのか。どうやってNGOが現場のニーズに沿った活動をしているのか、戦略作りを行っているかお話させてください。
ワールド・ビジョン・ジャパンは2006年8月より南部スーダンにおいて難民・国内避難民帰還支援事業を実施した。南部スーダンにおいて2005年1月に包括的和平合意が結ばれ、21年に及ぶ内戦が終結し、多くの国が支援を開始する中、日本政府も早い段階で南部スーダンに興味を示し、資金援助を行ったが、多くがUNを通したマルチのものであった。政府が安定していないスーダンにおいて、国連の枠組みの中で始めていかなければいけない、というのが現場の意見でもある。
ワールド・ビジョン・ジャパンはケニアのカクマ難民キャンプにおいてスーダン難民支援を実施していたため、人々がスーダンに帰るために、NGOとして日本の掲げる平和の定着にどのように貢献できるのかを考えた。そのため、2006年3月にジャパンプラットフォームを通じて、複数のNGOと南部スーダンにおいてどのような援助ができるかに関し、関心表明を発表した。関心表明では帰還促進、帰還民受け入れ準備、帰還プロセス円滑化、帰還先のインフラ整備、帰還先コミュニティの支援等の必要性に言及した。ここで目指したのは、緊急・開発に向けた大きな援助のモデルつくりである。結果、2006年8月よりWVJは水・衛生事業を開始した。事業実施中はステークホルダーとの連携を重視し、WFPとの連携、その他国連機関、地方行政(州・郡政府)と連携し地域レベルでも住民参加型のプロジェクトを実施した。参加型アプローチを取ることで、単なるサービスデリバリーではなく、受益者のオーナーシップの確保に努めたつもりである。活動していた町でも年末には500人ほどが紛争に巻き込まれ紛争後の不安定な社会での緊急から復興開発へのモデル作りと、草の根への支援が重要だと実感した。
今回、TICADに向けた外務省と共催者との協議の場に、NGOが呼ばれないことへの疑問を持っている。よい戦略づくりには草の根レベルの意見が必要だと考える。NGOは現場のニーズを最もよく知っていると自負している。また、マルチ資金の最終的なImplementerはNGOである。国連機関の方々にそのような重要性を認識して頂いていると考えている。NGOは現場の状況を、マスコミを通じて一般へ興味を持ってもらう場合も重要な位置にある。有効に資金を使っていることをいろいろなパートナーと連携しているNGOを通して知らすためにも重要であると考えるアフリカに関しては、すでに国連機関と国連のフラッシュ・アピールが今年出された南部アフリカについて、協議している。ちなみに南部アフリカではジンバブエ・スワジ・レソトなど3カ国において数百万人が食糧不足の緊急事態にあるほか、スワジランドでは42・2%がHIV/AIDS感染者といわれている。
また緊急援助といっても長期的効果を考えるとコミュニティのエンパワーメントは不可欠であり、そのためのプロジェクト形成や現場の活動には、現場の情報が必要である。緊急援助でもSlow On Setと開発につながるような援助など様々な組み合わせの事業を行うことで、その国の長期的なコミュニティ開発につながる。
TICADというのは日本政府のアフリカ政府への積極的なコミットメントを表してきたとして評価されている。また、具体的なプロジェクトに反映させていく、という非常に大切な場であると考えています。
その中で日本のNGOがどのように政策に貢献できるのか、私たちがどのように戦略を考えているのかを紹介させて頂きました。


【外務省 国際協力局 廣木参事官】
非常に大切なパートナーと認識している。国際機関を通じてNGOへ資金援助が流れるようにしたい。NGOの意見を吸い上げながら、必要な人へ支援がいきわたるようにしたい。実際に現場で活動している人々の声、経験は今後もこのような場でお話頂きたい。

【司会 川端氏】
ダルフール問題に関しまして、リビア・タンザニアにおいて過去に2回、政府・反政府勢力の話し合いがなされました。これまで参加していないが、3回目に日本政府代表は参加するのでしょうか。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
これは、AUと国連が主催している。紛争当事者を中心とする会合であるので、日本は従来から参加していない。過去2回の会合に不参加だった主要反政府勢力が話し合いの場に来るのかどうかが注目される点である。「スーダン・ダルフール関係国ハイレベル会合」には、去る6月のパリ会合から参加してプレゼンスは発揮しており、10月は小野寺・副代表も出席予定。

【司会 川端氏】
個人的質問でずれました。ただ、なぜ国際社会の話し合いの場に日本が抜けるか、という疑問からのものです。

【日本リザルツ 白須氏】
長年かかわってきた、ここにいるような(市民社会側の)皆さんの意見を本当に取り入れていただけることを望みます。

【外務省 国際協力局 廣木参事官】
今日の会合だけでなく、現場でもNGOとの協力は行っていると聞いています。

【山元学校 ジョーイ アマハ(オブザーバー)】
立命館大学太平洋センターで勉強しています。今日は山元学校から参加させて頂きました。日本で、アフリカ・日本研究センターなど作ったらどうか。そこでプロジェクトサポート、研究を行ったらどうかと提案させて頂きます。

【司会 川端氏】
日本・アフリカ間の文化支援を行う公的機関があれば好ましいかと、私も考えております。


(6)APF・G8・TICADのつながりについて                                        
【外務省 目賀田アフリカ審議官】
2008年は、日本は、G8経済サミットの議長国としてのいろいろな行事を開催する予定。その一つはG8の開発大臣会議、またAPF(african partnership forum)の年二回のフォーラムのうち、一回はG8議長国で開催することになっている。今の予定ではこの2つを来年4月に開催する。
APFはアフリカについての議論をサミットに向けて深めることを目的としており、他方、G8の開発大臣会議は開発全体をカバーするものではあるが、アフリカについても関係あるだろう。5月末のTICAD IV、7月末のG8サミットの間に効果的連携を持たせることが重要だと考えている。その中身についても十分留意して進めていきたい。
G8サミット自体は外務省内では経済局が主管、G8開発大臣会議では国際協力局、APFはアフリカ審議官組織が主管。外務省内での連携も留意していきたい。

【(特活)ほっとけない世界のまずしさ 高木氏】
9月3日にOECD/DACの方と会談を行ったが、4月初めのAPFへの市民社会の参加を歓迎したい、とおっしゃって頂きました。外務省としても、積極的に検討して頂きたい。
ドイツのケースをみると、参加費用をドイツ政府が全額負担した。日本の来年度予算にこの費用は入っているのか?
効果的な連携が非常に重要と考える。基本的にTICADとAPFは全く別のプロセスということは認識しているが、援助の効率性からみても市民社会の関与は非常に重要なポイントである。TICAD IVの成果を出したいのであれば、APFをいかに戦略上効果的に使っていくのか。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
APFについては、日本は、主催経験がないため、どのように進めていくのかこれから検討していく段階。今年11月のAPFアルジェリアでの例を参考にしていく。APFそのものについては、アフリカ主要国、G8プラスOECDの主要ドナー国が参加し、アフリカのNEPAD事務局長やAU議長国ら4人が共同議長となって、開発の戦略や重点事項についてのハイレベルの協議の場である。メンバーシップについてはTRに明確な合意がある。ベルリンではNGO代表が講演する機会もあったと聞いている。そういったことも踏まえ、日本としてどのように開催するか検討していく。
TICADでの成果をG8につなげる、G8に対するインプットの場がAPFでもあるので、APF・TICAD間にも連携があってしかるべきと考える。
  具体的な内容についてはまだ説明する段階ではない。


(7)意見交換                                                         
(時間の都合上カット)
閉会挨拶                                                           
【(特活)TICAD市民社会フォーラム 大林氏】  
今日の会合は残念ながら「パートナーシップ」になっていない。一緒にやっていく、ではなく立場が違ってNGO側がお願いして許可を得る形になっている。これは制度上仕方ないものではあるが、工夫していかなければいけない。市民社会と連携してTICADを意義あるものにしたいという外務省の思いを感じることはできる。
非公式にアイディアを出し合って、何ができるかを考える。アフリカNGO、現地と組んでやることも可能、またEITI(石油に絡んだガバナンス改善)という前例もある。これが環境に応用することもできるだろう。NGO側にいろんなアイディアがある、制約を取り除く議論をする場を作れたらいい。外務省にコミットを要求するわけではないが、試してみる価値があるだろう。またこの点に関しては交渉にしたいので、前向きに対応して頂きたい。
次回会合もまた同じような団体会にしてはもったいない。形式よりも、実際できることを一緒に考え、できないことを取り除くといったプロセスを。

【外務省 目賀田アフリカ審議官】
こちらとしても文字通りのパートナーシップといえる建設的なあり方を模索していきたい。要求・回答のやりとりでなく、せっかくのこのような機会をもっと有効に使いたい。手続き的問題も含め検討していくが、サブスタンスであるTICADの重点事項や各分野での取り組みのあり方等に関し、何か提言をまとめていただくと非常に有意義ではないか。
NGOとしての具体的なイニシアティブや連携の在り方などについて提案頂けると良いと思う。ただ、目的は連携ではなく、アフリカの開発に資すること、これを忘れずにいきたい。

【外務省 松富審議官】
NGO、市民社会との対話の中で、重要だと感じたのは現場の感覚のフィードバックである。TICAD開催に向けて考えなければならないこととして、アフリカ全体に対する新興ドナー国への対応がある。中国のアフリカでの地位、どういう役割を果たしつつあるのか。これらについても是非フィールドの経験を活かした建設的なプランをいただけたら参考にしたい。

【司会 川端氏】
TICADという国際的フォーラム、その中でもう少し日本政府のイニシアティブを押し出していっていいのではないか。中国と協力もいいが、もっと日本前面に押し出していくべき。プレッジしない国際関係で、市民社会と協力するしかない、というのが私の意見です。
最後に民間セクター、日本財界のアフリカ支援状況とありましたが、財界とアフリカの経済協力に関して、実際定期会合などしているのか?日本の財界のアフリカ進出は非常に弱いと考えている。市民社会と協力していただければ私としては一番好ましいが、もう少し包括的にやって頂きたい。
代表委員会等に関しては、両者パートナーシップと発言されているので、事務レベルにまかせたい。

それでは、第三回外務省・NGO定期協議会これでしめさせて頂きます。どうもありがとうございました。

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